不妊治療の保険適用②
明日、4月1日より不妊治療が保険適用となります。
保険適用となって、患者様にとって何よりも良い事(メリット)は、自費診療よりも、経済的負担が軽くなることです。
体外受精において概算で言うと、自費診療の3分の1~2分の1の費用で受ける事ができます。
患者様のご年齢による制限はありますが、それでも本当に凄い事だと思います。
その反面、デメリットとしては、保険では、厚生労働省が定めた治療しかできないという点です。
保険で行う事ができない治療・検査は、一部挙げてみると、卵子の成熟度を上げるダブルトリガー、
慢性子宮内膜炎検査、内膜状態向上のためのバイアスピリン、不育症(血栓予防)のための
ヘパリン注射などです。これらの治療を行う場合は、体外受精にかかる費用はすべて自費となってしまいます。
今後、これらも保険で行えるようになってくれる事を願うばかりです。
今後は当院へ体外受精治療で通って頂く患者様において、治療開始の段階で「保険での治療」と「自費での治療」のどちらかを選択して頂く事となります。
あと加えて、不妊治療の保険適用により、患者様にお願いしないといけないことがございます。それは以下の2点です。
- 不妊治療開始にあたり、ご夫婦(事実婚も含む)で受診が必要
- 事実婚の方の場合は、お二人が独身であることを示す書類(戸籍謄本、戸籍抄本)の提出が必要
治療開始にあたり、ご夫婦で受診して頂き、その際に医師が治療計画を作成し、ご夫婦に説明をさせて頂きます。
ご夫婦で、説明を受けて頂けない場合は、日本全国どこでも保険で不妊治療を行う事はできないと思います。
不妊治療を受けるにあたり、お二人が婚姻関係にあるか、事実婚であることが必須条件となります。
とくに、事実婚(独身)である事を証明する書類等の提出が必要となります。
書類を提出して頂けない場合も、不妊治療を行う事はできません。
(どのような書類が必要となるか、お知りになりたい方は、ご遠慮なく当院へお問い合わせ下さい)
これまで自費で不妊治療をされて来られた方には、少し煩わしいこともありますが、経済的負担が軽減し、
より多くの妊娠を希望される方が治療を受けられるようになった事は、すばらしい事だと思います。
明日から、不妊治療の保険適用がいよいよ始まります!
妊娠をお考えの方は、是非、ご相談にお越しくださいね。